青森

こちらの旅行では、1日目に秋田駅に到着するために、自宅最寄り駅を始発で出発する必要があった。前日には昼寝をせず21時には布団に入って早起きに備えた。目覚めは良い方だけど、寝付きが悪いので、結局眠りについたのは1時過ぎだった。
すっきりとした気分で目覚め、前日に買っておいたおにぎりを食べながら支度を済ませて家を出た。長野旅行の帰りにも利用した上越線、水上を過ぎたあたりからはまだ雪が積もっていて、橋の上を渡る際には窓に張り付いて景色を楽しんだ。

長岡駅に到着した所で50分程度の時間があったので、駅近くのお蕎麦屋さんでへぎそばを食べた。信越のお蕎麦は本当に何度食べても美味しいと感じる。
Google Mapsで現在地を確認しながら、『もうこんな所まで来ちゃったのか...ふふふ...』なんて事をやりつつ、次の新津駅に到着する少し前に本を一冊読み終えた。2冊持ってきて良かった......。新津駅から秋田駅までの羽越本線は、途中から日本海沿いを通る路線で、時刻が丁度夕暮れ時だったのもあり、水平線に消えていく大変綺麗な夕日を見ることができた。
ちなみに旅行中の天気は、1日目快晴、2日目雨(暴風警報)、3日目快晴だった。

23時過ぎに秋田駅に到着し、ネットカフェに泊まった。駅のトイレで歯を磨くのは心に来るものがあった。疲れはそれほどなかったものの、普段漫画を読まないので読みたい漫画の当てがなく、飲み物だけ飲んで寝た。
翌朝4時頃に目を覚ましてから出発までの3時間の間に、たまたま目に入った『月刊少女野崎くん』1巻を読んだ。やっぱり可愛くて面白かったのと、コマ割りが独特だった。アニメのテンポの良さは、原作が4コマだからなのかな。

駅でお弁当を買ってからリゾートしらかみに乗車し、温泉へ向かった。車内はシートの間隔が広くて、窓がめちゃくちゃ大きい。景色の綺麗なところでは徐行運転したり、観光客には嬉しいサービスが随所に見られた。海沿いをしばらく走った所で風雨がかなり酷くなってきて、停止・徐行を繰り返すことになった。結果、予定していた時刻から1時間遅れての到着になったものの、細かいところを調節したら遅れは取り戻せた。
春休みも終わった平日で、天気もこの様子だったので、入った時点で温泉は貸し切り状態だった。当然泳いだ。気持ちよく浸かりながら、この温泉がしょっぱいことに気が付いた。プールの授業を思い出して、何となく予想をした通り、上がって鏡を見ると目が真っ赤だった。

施設内の食事処で海鮮丼を食べてから、送迎バスで駅まで行き、目当ての十二湖駅に到着した。ここで思いがけない事態が起こった。例年1日から営業の十二湖までのバスが、今年は15日からの営業になっていた。親切な駅員さんと思われる人が知り合いのタクシーを手配しようとしてくれたんだけど、結局これも先方の事情でうまくいかなかった。「ずっと坂道だから歩いていくと1時間半はかかるよー」と言われて少し悩んだけど、行かないと後悔すると思ったので、荷物をロッカーに預け、傘をさして歩いていくことにした。

『まぁ坂とはいえ歩くのは好きだし、帰りは転がって帰れば平気でしょ』くらいの軽い気持ちで居たものの、元々はバスで行くことを前提に立てた計画であり、往復3時間もかけていたらそれだけで帰りの列車に乗り損ねてしまうので、実際は目的地までは走った。途中、分かれ道で道の選択を誤り、残雪の積もる、道と呼んで良いのかわからないような山道を、遭難苦労しながら歩き進め、何とか1時間程度で青池の看板まで辿り着いた。『これで青くなかったりしたら埋め立てて十一湖にしてやる』と思いつつ、階段を降りていくと、少しずつ池が姿を現した。近くまで来ると本当に息を呑むほど美しかった。時期や天候の事から、比較的黒っぽく見えるとは知っていたけど、それでも他の池とは違って周囲が閉じているためか神秘的で、何時間でも見ていられそうだった。
そういえばバスが営業していないのと悪天候のせいか、駅と池の間の往復で、車を含め人を全く見かけなかった。これは結構気分が良かった。

そのあとは無事に列車に乗ることができて、予約していたホテルに到着した。流石に疲れていたので、シャワーを浴びてすぐに眠りについた。
翌朝は寝坊した(とはいっても7時だからね!)。乗換案内を検索してみると、鈍行ではその日の内に帰宅ができないと分かったので、予定していた米沢での米沢牛ランチを諦め、新幹線に乗って帰った。新幹線は速かった。