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西日本横断6日目

羽咋の家を出てから2日間、天候に恵まれてどこを歩くのも爽快だったのはよかったけれど、この時期の好天には花粉が付いて回る。鼻が詰まっているせいで睡眠時にうまく呼吸ができていないのか、起床時には喉が痛むことが多い。旅行6日目の朝は特にひどく、洗面所でうがいをしたら喉から血が出てきたほどだった。鼻の奥が切れていたのだと思う。寝るのが遅かったのもあって、頭もまだぼんやりしている。
この日も早い時間(6時1分)の電車に乗る予定だったけれど、少し考えてみたら、うどんを食べてフェリーに乗ることしか決まっていないのだから、こんなに早く起きる必要は無い気がしてきた。高松と松山市街の散策にしたって、そこを訪れるから行程に組み込んでみたというだけで、強く望んでいたわけではない。これらの事から、しばらくお風呂に浸かってのんびりしていようと思う。
丸型の浴槽の中に座り込んで暖まっていると、喉の調子が良くなってきた。将来マイホームを買うことがあったら、丸型の浴槽が欲しいと思った。朝からゆっくり入浴してすっきりしたので、そろそろ岡山を出発する。ホテルを出て空を見てみると、雲行きが怪しく、今にも雨が降り出しそうなどんよりとした天気だった。丁度連日好天に伴う花粉に悩まされ、北陸から南下するにつれて少しずつ蒸し暑く感じられてきていたところだったので、何て良い天気なのかと嬉しくなった。

岡山から高松まで、マリンライナーという快速列車で直通運行である。途中の瀬戸大橋線は、唯一の四国と本州を結ぶ鉄路で、僕にとっては、海の上を電車に乗って走る初めての経験だ。靄がかかっていて視界はあまり良くなかったけれど、海の上を電車が走っていくのは面白かった。
予めチェックしておいたうどん屋へ行くのに、高松駅から高松築港駅まで歩き、高松琴平電鉄ことでん)に乗って花園駅に向かった。切符がはさみ式で少し感動したのと、コンビニの自動ドアといい勝負をするのではないか(今考えると流石に大袈裟だけれど)と思ってしまうほど、各駅の停車時間が短かったのが印象的だった。
花園駅から少し歩いたところに、目当てのうどん屋さんを見つけた。中に入ると席はすべて埋まっており、並んで待っている人がいる盛況ぶりだった。注文の仕方に少し戸惑ったが、無事に釜バターうどんの注文を済ませ、しばらくしてから空いた席で食べることができた。美味しかったけれど、普通ので良かったと思った。何件か回ろうと思って小を注文したのだけれど、それでも朝なら十分な量だと思う。
ふらふら歩いていると、次のお店を見つけた。駅の近くの小さなお店で、空いていたのでここにしようと思った。変わり種を注文するのは避けて、冷ぶっかけを注文し、今回は心に余裕があったので、ちくわ天も付けてみた。3分もすると揚げたてのちくわ天の付いたうどんがでてきた。うどんは今までに経験したことのない強いコシがあって、こういうのが食べたかったんだと心の中で頷いた。コシがある=美味しいなのかは知らないが、とりあえずすごいコシなのだ。揚げたてのちくわ天も美味しい。

お店を出てふと、何もすることが無いことに気が付いた。何もすることが無いのは良いことなので、歩いていて見つけた広場のベンチでしばらくぼーっとして過ごした。やはり体調が良くないので、さっさと松山に行ってしまうことにした。

気怠いせいで車窓を見る気にはなれず、中途半端にうとうとしながら、随分長く感じた移動時間を過ごし、夕方ごろに松山に到着した。少しお腹が空いていたので、駅のすぐそばにあるカレー屋で、焼豚の乗ったカレーを食べた。提供時間も短いし、味もそれなりに美味しかったので満足だ。
暗くなるまで市街の公園でぼんやり過ごし、松山観光港で小倉行のフェリーに乗船した。フェリーは21時55分発で、小倉港に翌朝5時に到着する。宿としての利用ができて、簡単なものだけど浴場もあるから、これで4千円強(二等、学割)なのは助かる。
出港の1時間前から乗船ができたので早めに乗り込み、混む前に入浴を済ませて光の速さで寝た。