タンパク質

Twitterでも馬鹿の一つ覚えみたいに呟いているので、タイトルを見ただけで大体内容がわかってしまうと思うけれど、この記事では少し前から始めた筋トレの話をする。

体重の減少

中学3年生の頃を頂点にして、体重が毎年減少していた。体型も体重もそれほど変わっていなかったので、特に気にしていなかったのだけれど、後期に入ってからは少し状況が変わってきた。本格的に研究に取り組むようになり、学校に行く回数と時間が増えたことで、明らかに元々細かったお腹回りがさらに細くなってきたのだ。補足すると、僕は3年生になったころから、学校ではほとんど昼食をとっていない。したがって、僕は学校に行けば行くほど痩せてしまうのだ。
昼食をとらない理由はその時によって色々あるのだけれど、大きく分けて2つある。1つは、大学周辺に飲食できる場所が少なく、食べたいものがなくなってきていること。僕はどんなに美味しい食べ物でも、一度食べたことのあるもの(別のお店で食べたものは別物として数える)を繰り返し食べることはあまりしたくないので、同じ場所にいるとどんどん食べるものがなくなってしまうのだ。2つ目は、空腹感が気にならなくなってきていること。空腹感がないわけではないのだけれど、食事をしようという気が起きないのだ。

 

きっかけ

体重の減少を食い止めようと、たまに気まぐれでランニングを始めてみても、天気によって自分のしたい日にできなかったりして、なかなか続かない。12月に入って気温が下がってからは、『このまま布団の中で衰弱していくんだ...ははは......』などと考えるようになっていたが、あるときTwitterの某ダメ人間さんが、寝ている間にスクワットができたら体力が落ちずに済むというようなことを呟いているのを見て、今日も絶好調だなと思ったのと同時に、ひらめきが生じた。
ハンドグリッパーなら寝ながらトレーニングができるぞ!

 

器具

ハンドグリッパーについて調べていると、筋トレサイトに辿り着いた。その時は筋トレに腰を入れるつもりはなかったのだけれど、なんとなく読んでみると、「大きい筋肉から鍛えるのが基本!」というようなことがあちこちに書いてあった。なんでも、大胸筋、背筋、大腿筋といった、胴体にある大きな筋肉を鍛えないうちに末端の小さな筋肉を鍛えると、バランスが崩れると言うのだ。確かに、ハンドグリッパーばかりやっていたら、前腕だけが太いロックマンみたいな体型になってしまうかもしれない。危ないところだった...。
一通り書かれていることを読んだ頃にはかなりやる気になっていたので、実際に器具を探して購入した。今の段階で試してみたものは次の4つ。

 

トータルフィットネス(TotalFitness) プッシュアップバー  STT020

トータルフィットネス(TotalFitness) プッシュアップバー STT020

 

腕立て伏せの負荷を上げる器具。手首への負担も軽減してくれるらしい。カスタマーQ&Aの欄に握力500kgの人がいるのでオススメ。

大豆プロテイン 1kg 無添加 飲みやすい大豆プロテイン

大豆プロテイン 1kg 無添加 飲みやすい大豆プロテイン

 

安かったのでシェイカーと一緒に買った。味が添加されていないので、飲むヨーグルトで飲むことが多い。常温の水道水で飲むと嗚咽がするのでオススメ。

購入当時は300円で即決。調節式なのでオススメ。

まだ届いたばかりで一度しか使っていないけれど、効果は強烈だった。腰を痛めないようにフォームに気を遣う必要がある。三輪で安定性があるのでオススメ。

 

こんなところ。筋トレする気がなくてもプロテインは買ってみても良いと思う。体格や運動量によって推奨される摂取量は異なるけれど、日本人の場合は炭水化物ばかり取っていて、タンパク質は不足しがちであると言われている。

 

トレーニング方法

基本的には上で紹介した器具を用法通りに使っているが、少し意識していることもある。1つは、同時にできるものは極力同時にやるということ。例えば、ハンドグリッパーを使っている間、棒立ちでは時間がもったいないので、同時にスクワット*1をするようにしている。もう1つは、負荷とは関係のない部位に違和感があった場合に、フォームが間違っていないかすぐに調べること。間違ったフォームでやると怪我をする恐れもあるし、鍛えようとしている筋肉にイマイチ効いていないことも多い。

 

途中経過

大胸筋や上腕三頭筋は比較的早く、また、わかりやすく大きくなってきた。楽しい。毎回コンビニ毎に飲むヨーグルトの飲み比べをするのも楽しい。ダンベルの代わりに*2チューブを買ってみたので、試したらまた報告する。

 

 

あけおめ~

去年の抱負は「人に感謝する」だったと記憶している。表情筋を意識して、感謝している振りはたくさんできたと思うのでモイ。

今年は「練習」をテーマに掲げて過ごそうと思う。

苦手としているものや、直面している問題を調査・練習して解決する。今までもこういうことは好きでよくやっていたので、今年は特に本腰を入れて、避けてきたものにも目を向けて練習するつもりだ。その第一弾がお酒。
研究室の飲み会でも基本ソフトドリンクだけで過ごし、家にいるときに気まぐれで飲んだビールで動悸やめまいを体験したことがあるくらい苦手なのだけれど、少しずつ、食事と一緒なら一杯は飲めることに気が付いたので、次の飲み会を練習試合に設定し、年末ごろから練習を積んでいる。無敵になるぞ!

*1:スクワットは髪を洗っている間など、生活の中に取り入れやすいのでモイ

*2:ダンベルは邪魔なので買いたくない

(no contents)

どこかへ出掛けた、あるいは何かを買った、ブログ記事を書くのはそういうときが多かったけれど、最近はそういう活動をほとんどしていない。何もしていないので、何もしていないという事を書こうと思う。

 

院試

8月の終わり、西日本へ旅行をする少し前に、大学院の入学試験があった。1、2年生の頃は、院試というのは形だけで、勝手に進学させてもらえるものだと思っていたのだが、そうではなかった。
一昨年までは店員の1.5倍程度の学生を受け入れていたのが、去年からは文科省からの要請で、定員をきっちり守らなければならなくなったのだと、研究室の先輩や、先生から聞いた。僕の所属している学科では、同学年の学生100人に対し、大学院の募集定員は40人程度で、成績上位1/3の学生には、推薦入試の資格が与えられる。つまり筆記試験での合格者は10~15人程度で、漠然と想像していたよりも少なかった。特に去年は、変わり目の年であったこともあり、進路が決まらない学生が多くいたそうだ。実際、僕の所属している研究室でも、M1は一人だけである。その先輩も補欠合格だったというので、先生からはちゃんと勉強しておくようにと、配属して間もない頃から念を押されていたのだった。
散々そのような話をされていたものの、あまり危機感は無く、結局8月までのんびりしていた。8月に入ってからも普段通りアルバイトをしながら、ちょっと真面目に定期試験を受けるような気持で勉強を進め*1、試験に臨んだ。出来はともかく、大人数の学生の緊張の面持が見られたのでなかなか楽しかった。
合格発表は旅行から帰宅した翌日で、結果は不合格だった。先生と親に報告のメールを送り、数日後に研究室に顔を出してみたところ、研究室の同期が全員不合格だったということが分かった。2人はこれから就活をするらしく、もう一人は他大学を受けると言っていた。僕も就活をする気はなかったので、二次募集を行う大学を簡単に調べてから、他大学を受けると周りに言っておいた。しかし、この時になってもやはり、危機感や不安は無く、運が良い自分の事だから、補欠の通知が来ると、何の根拠もないままに予感していた。そして数週間後、予感通り郵送で追加合格の通知が来た。10月に入ってからは何となくそわそわしていて、毎日郵便受けを窺っていたのだけれど、目当ての封筒が見つかることは無く、結局母から不意に受け取ることになった。

「はい、ポストに入ってたよ」
「お、ありがとう」
「何か受かったの?」
「うん。院試だよ」
「インシって何?」
「大学院の入学試験のことだよ」
「そうなんだ」
「うん」
「............」
「............」

 

ここ1ヶ月のこと

冒頭に書いた通り、最近は何もしていない。毎日学校かアルバイトに行っているので、お出掛けは勿論、ナポリタン調査や喫茶店調査もしていないし、そもそも昼食をしばらくまともに食べていない。学校、家、アルバイト先の3点を行き来しているだけの最近の生活を時々省みると、自分のことながら不満を感じてもおかしくなさそうに思える。しかし実際のところは、学校、家、アルバイト先の3点を行き来しているだけなのだから、特別面白いことなど無くて当たり前だと納得しきっていて、不満など全く感じていない。アルバイトが面白くない分、研究には楽しく取り組めているし、それぞれが良い息抜きになっていると感じる。何もしていないけれど、なんだかんだ毎日を楽しく過ごせているのである。

 

11月24日

前日に確認した天気予報によると、翌日は雪が降るという。まだ11月なのだからそれはおかしいと思ったけれど、天気が月日を気にするというのもおかしい気はする。降りたいように降ったらええやん!
24日の朝に目を覚ますと、白い光が窓から差しているのに気が付いた。本当に雪が降っていた。この日は珍しく学校にもアルバイトにも行く必要が無かったので、家にこもっていても良かったのだけれど、せっかく雪が降っているのだから*2、雪見をしながら学校に行くことに決めた。
駅までの道の途中に、綺麗な紅葉の見られる公園がある。突然雪が降ったので、まだ鮮やかに色付いた葉は落ち切っておらず、黒々とした樹の幹と、白い空で作られたモノクロの中に、まるでそこにだけ色が与えられたかのように浮かび上がり、雪の間からちらちらと見え隠れしていた。盆と正月がいっぺんに来てもあまり嬉しくないけれど、秋と冬がいっぺんに来るのは良いと感じた。

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これは大学内の写真。
落ち葉の量に驚いた。

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人も少なくて良かった。

 

研究室に到着すると、先に同期が一人来ていた。今日は誰も来ないと思っていたので、意外に思っていると、次々に人がやってきて、最終的に5人も集まった。各々が雪の中寒い思いをして学校まで来ておきながら、ポケモンやらソシャゲやらで遊んでいたので、不思議な人達だと思った。

*1:こんな書き方をしているけれど、アルバイトの無い日は勉強に専念できるように、夏休みであった8月中も定期券を継続購入し、短期間で集中して取り組んだつもりである。

*2:雪の降る日は出掛けたくないという人は少なくないけれど、本当に厄介なのは雪の降った翌日だと思う。気温は低いままなのに、雪の降るのを見る楽しみが無い上、路面だけは一丁前に凍結していて歩きづらい。

使い古した絨毯

僕が誰かと出掛けるときには、ほとんどの場合僕から誘う。理由は単純で、誘われることが無いからである(オヨ...)。しかし、そのおかげで人を誘う度胸(?)は自然に身に付いたし、誘われないというだけで、こちらから誘ったときには九分九厘来てもらえているので、出不精の僕にとっては結果的に好都合である。

10月の初めに、高校のクラスメイトを誘って、埼玉県日高市にある巾着田へ行ってきた。巾着田は、毎年9月の中旬ごろから下旬にかけて開花し、高麗川に囲まれた林の中に、"赤い絨毯"とも称される景観を作り出す、大規模な曼珠沙華彼岸花)の群生地である。
以前から気になっていた場所ではあったけれど、一人で行くほどではなかったので、今回は同行者の力を借りることにした。席が近かった時に話したくらいで、遊んだことも、連絡先も知らなかった相手だったけれど、高校のグループラインのメンバーの一覧から見つけて、突然メッセージを送り付けてみたところ、快く受け入れてくれた。しばらくぶりだったので、色々と話すこともあり、楽しいお出掛けになった。

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事情があって見頃の時季には行けなかったので、"赤い絨毯"とまではいかなかったけれど、それなりに綺麗だった。天気も良かったのでラッキーだったと思う。

埼玉に来たので(?)、お昼はお蕎麦にした。「一日○○食限定」*1と書かれた十割蕎麦を注文し、万歩計の話や、ポケモンの話をした。

帰りには八王子に寄って、喫茶店調査に付き合ってもらった。喫茶店はモイという話や、ニートの話をした。

 

*1:周りのお客さんが注文するペースを見る限り、○○食はとっくに超えていそうだった

西日本海岸線5日目

高い場所があると、とりあえず上ってみたくなる。ロープウェイの営業の始まらない早朝6時前に起きて、気持ちの良い朝の空気を吸いながら千光寺山を徒歩で上った。馬鹿と煙は高いところに上ると言うけれど、これは無暗に目立ちたがったり、煽てられてすぐに舞い上がる様子を喩えたものであるから、人の多い時間を避けて、穏やかな気持ちで高い場所へ上る僕は該当しないはず。上からの眺めはそれなりで、対岸の向島との間を流れる尾道水道が、普段では見かけないような景観を作り出していたのが印象的だった。ざっと日本地図を眺めてみても、瀬戸内海ほど島々が点在する場所は他に無く、独特な地域であることが分かる。

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猫をたくさん見かけた。
港が近いから餌になる魚が手に入りやすいのかもしれない。

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ぽ。

 

 6時33分発の電車に乗り、尾道からさらに西へ向かう。青春18きっぷは、厳島神社のある宮島と本州を結ぶ宮島フェリーの乗車券としての利用ができ、山陽本線の途中の宮島口駅に着いた時には、少しそのことを思い出して気になったのだけれど、お昼には門司港へ着くようにしようと決めていたし、有名な大鳥居は、近くまで行くと足元がびしょびしょになるという勝手なイメージがあったので、今回は素通りした。歳を取ってからもう一度来ようと思う。

朝食を食べていなかったために、山口まで来る頃にはお腹が空いていた。旅行中の朝食は、駅内の売店で簡単なものを買って食べたり、この日のように食べずに済ませてしまうことが多い。普段午前中にお腹が空くことは珍しいので、この時だけ実家の朝食が恋しくなる。

13時過ぎに門司港駅に到着した。以前お世話になったモクモクのバイト先のお兄さんから、門司港駅の駅舎がかっこいいのだという話を聞いたことがあり、それも少し楽しみにしていたのだけれど、生憎駅舎は2012年から改修工事が行われていて、今は見ることができなかった。
港へ向かうと、"レトロ"と称される歴史的な建物の街並みが現れる。オレンジタイルの洋館など、かつての貿易港の情緒が感じられる一方で、周りは近代のタワーやマンションなどに囲まれている上、非常に綺麗にされているので、逆にこちらの方が後から作られた作り物のように見えなくもなかった。自分も含め、周りを歩く人の格好が現代のものだったのもあるかもしれない。それからもう一つ、そもそもの要因として、映像の先入観がある。これは、この門司港の街並みが最も栄えていた時代を残した映像がモノクロであることから、その印象が頭に残ってしまい、色付きで眼前に広がる光景に、違和感を覚えてしまうというものだ。特にモノクロは、この門司港に限らず強烈な印象を残すように思う。モノクロ写真に残された時代であっても、実際には当然世界に色は付いていたはずなのに、それを受け入れられない。もはやモノクロであるという事そのものが過去を保証している印象すらある。

門司港の話に戻りまつ。簡単に街の見学を済ませてから、名物*1である焼カレーのお店で昼食を食べた。

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言ってしまうと美味しい"カレードリア"だった。
上にオニオンフライが乗っていたのが良かった。

店主が大変気さくな方で、今回の旅行の事や、お店の事などの話をしているうちに、隣の席の方にまで輪が広がり、すぐに3人で話すようになった。話しているうちに、その隣の方が福岡市から仕事で来ていることがわかったので、門司の後には福岡市に行く事と、夕飯のお店を探している事を伝えると、天神の屋台をおすすめされた。お酒は飲めなくても平気だと言われたので、夕飯はそこで食べることに決めた。

美味しい焼きカレーを食べた後は、例によってタワーに上ったり、駅近くの鉄道記念館を見学したりした。

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これはどうなんだ。

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展望台カフェにて、バナナ紅茶。
なかなか美味しかった。

ここのタワーもやはり、エレベーターに乗っている時間が楽しさのピークだった。できることならガラス張りのエレベーターに乗って、10分間くらいは上っていたいものだと思う。

夕方になってから、博多へ向かう鹿児島本線に乗車した。窓から見た陽が、薄い雲に覆われていたせいで、輪郭がぼやけて大きく見えた。僕はよく夢の中で、恐ろしい大きさの月や太陽を見るので、錯覚や絵でもそういったものが現実に見られると、見入ってしまう。

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福岡は都会だった。普段なら嫌気が差す都会だが、福岡の街は、地下街が広く整備されているおかげで、歩きやすくて良かった。チェックインを済ませてから、夕食を食べに天神へ出かけた。
屋台が軒を連ねる通りまで来て、目当てのお店を確認すると、ぴったり満席だった。屋台は初めてなので、並ぶものなのか勝手がわからず、とりあえず意味もなく通りを2往復した。よっぽど隣の空いているお店にしようかとも迷ったけれど、なんとか耐えた。お昼にお店をおすすめしてくれた方と、この先会うことは決してないだろうから、僕がどのお店に行ったところで知られる事も無いのだけれど、自分自身の中に後ろめたさを残したくなかった。
お店のそばに立って待ってしばらくすると、2席程空いたので、ちょうどその時にやって来たお兄さんと相席することにした。せっかく隣同士になったので、地元の方ですかと話し掛けてみると、生まれは福岡だけれど、小さい頃に引っ越してから、ずっと神奈川に住んでいると言う。こちらも神奈川から来たことを話すと、お互いに県→市→区と範囲を狭めながらの探り合いが始まり、結局最寄り駅まで同じである事がわかった。福岡まで来てご近所(?)さんに会うとは考えもしなかったので、お互いに驚き、親近感が湧いた。アイスブレイクが済んでからは、普段していることや、お仕事のことなど、楽しくお話をすることができた。居酒屋などに入る機会が少ないこともあって、焼き鳥の種類などが名前を見てもよくわからないのだけれど、この日はお兄さんの助けのおかげで思うように注文できたのも良かった。

お店の方は話しやすいし、どの料理もこっちの専門店で食べるよりもずっと美味しかった。ラーメンと焼き鳥2本(ヨツミ、ズリ)とソフトドリンクを頼んだ上、手羽先をサービス*2してもらって850円という価格もグッドだ。福岡では安直にラーメンだからといってラーメン屋に行ったり、焼き鳥だからと言って焼き鳥屋に行くものではないなと思った。屋台だよ屋台!

 

この日1日で普段の2週間分くらいの会話をしたと思うけれど、疲れたとは感じなかった。そのくらいどれも楽しい会話だった。旅行を通して自然に触れる機会は中々なかったけれど、代わりに人とたくさん触れ合った、今までにない旅行だった。こういう旅行もモイ。

*1:港の周辺だけで焼きカレーを出すお店が20店舗以上ある

*2:お昼に会った人におすすめされたと伝えたら喜ばれてサービスしてもらえた

西日本海岸線4日目

今回の旅行を計画しているときの懸念の一つに、自然成分が少なくなってしまうという事があった。福岡空港を終着点に設定した上で前回通った道を避けるとなると、道は限られてしまうし、その道も主に幹線沿いになるので、どうしてもそうなってしまう。その自然成分を補おうと、和歌山市内で一泊した翌朝は北西部に浮かぶ要塞島―友ヶ島に行くつもりだったのだが、昼頃から風が強くなるとの予報を受けて、船が全便欠航になった。鬼ヶ城に続いて、かなり楽しみにしていた場所だったので残念だった。
行かれないものは行かれないので、予定を早めて大阪をうろうろすることにした。早めたと言っても、3時間も4時間も居られるわけではない*1ので、簡単にたこ焼き調査をした。

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一軒目。テーブルに着いて食べられるお店だったので入ってみたら、自分で焼くタイプのお店でオヨ...となった。
ほとんど経験が無かったので、店員さんに教わりながら焼いた。途中から楽しくなってきて、ハプニングが良い方へ転んだと思った。尤も、居酒屋的つらさはあった。

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多分観光客に人気のお店。地元の人は行くのだろうか。
お持ち帰りと、カウンターでの立ち食いが選べる。大粒で食べごたえがあるし、何よりもソースと上に載っているネギが美味しすぎる。以前大阪出身の研究室の先輩が、「たこ焼きとか焼きそばは、ソースを食べる為のクラッカーみたいなものだと思ってる」と言っていたのを思い出し、その言葉の意味を悟った。ソースが美味しければモイ。

 

調査欲が満足したので、宿泊地の尾道へ向かった。途中の岡山で大手まんぢゅうを買って食べてみたかったけれど、乗り換えの時間が短くて買えなかった。車窓からの風景は、新幹線の中からよく見るような風景が続いていてあまり面白くなかった気がする。

夕方に尾道駅に到着し、予約したゲストハウスまで行くのに商店街を通ったのだが、そこの雰囲気が非常に良かった。余計な明かりがついていなくて薄暗く、人通りも多くないが、それでいて廃れているというわけではない。個人経営の小さなお店がたくさんあって、どれも心が惹かれた。港町だからお魚も新鮮なものが食べられるだろうし、町並みも良い。丁度良い場所にあると言うだけで何となく選んだだけだったのだけれど、とても良い町だった。
ゲストハウスは初めての利用だったが、宿の人は親切だし、古い民家(?)を利用した施設なので、居心地が良かった。お風呂もあったようだけれど、近くに日帰りの温泉施設があると聞いたので、お風呂はそちらで済ませた。那智日帰り温泉に続いて、ここでも貸し切り状態だったのでかなり気分がよかった。
入浴後は尾道ラーメンを食べるつもりでいたのだけれど、その時間にはもうほとんどのお店が閉まっていたので、宿の人に聞いて別のおすすめのお店を紹介してもらった。

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美味しかった......。
こういう素朴な中華そばも良い。

お店の周辺の通りも雰囲気があり、飲食店もたくさんあってモイ。

 

 

記事を書きながら振り返ってみると、4日目は食べてしかいなかった。まあいいや。

*1:友ヶ島への船の欠航がHPに記載されたのが始発便の出航時間を少し過ぎた頃だったので、最寄り駅までは行ってしまっていた

西日本海岸線3日目

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晴れたね。前夜はずっと雨音が聞こえていて、アプリでは予報どころかこの写真を撮影した時の現在の天気すら「大雨」になっていたのだけど......。
覚醒一番に窓から明るい光が入ってきているのに気付くと、良い一日になる予感がした。

紀伊勝浦駅7時25分発のバスに乗り、20分ほど坂道を上ると大門坂に到着した。

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門のようにそびえる夫婦杉。樹齢は800年だそう。

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前日の雨で石畳が湿っていてつるつる滑った。

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上手に撮れました。

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山の方も天気は良かった。

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大門坂を抜けた後の熊野那智大社への参道。
朝早かったおかげで売店はほとんど閉まっており、静かで気分が良かった。

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急に生活感があって面白い。

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結構高いところまで来た。

暫くすると那智大社に到着したが、不勉強なせいで寺社の面白さはわからない。不勉強でも建物の姿などに惹かれる人もいるかもしれないが、その感覚も持ち合わせていない。写真を撮ったりするのも不躾な気がして憚られたので、素通りして大滝へ向かった。

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滝までの参道も石畳。
歩いていて気持ちが良い。

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雨が降り出したのかと錯覚するほど飛沫が飛んでいた。
雨の降った翌日で、綺麗な良い滝だと売店の主人が言っていた。

伝書鳩を模しておみくじを掴ませた八咫烏の置物が売られていたのが、可愛らしくて欲しくなったけれど、荷物が増えるのは困るし、おみくじなら年始に川崎大師でありがたく「凶」を頂いている。ここで更新しても何だかズルをしたような気になりそうだし、最初に引いた方まで有耶無耶にさせてしまう気がしたので、やめることにした。おみくじに真剣なので。
那智では碁石などに使われる黒石が採れるというので、周辺の売店ではそれに肖った黒飴などが多く売られていた。試食したみかん団子が美味しかったのでお土産に一つ買った。
お土産を買った後は近くのバス停からバスに乗り、日帰り温泉へ向かった。上ってきたときに確認していたので、恙無く最寄りのバス停で下車し、開店とほぼ同時に到着した。露天風呂がとても気持ち良くて、お湯の布団を被るようにして暫く縁の浅い場所で横になってくつろいだ。2日ぶりのまともなお風呂ですっきりしてから、またお土産に蒲鉾の詰め合わせを買った。

 

18きっぷを利用する際には、その日最初の乗車時に入鋏印を押してもらう必要がある。この印は思い出の品としての面もあり、この日は是非那智駅で押してもらいたいと思っていたのだけれど、生憎那智駅無人駅であった。そのため、那智駅で電車に乗ってから、次の乗換駅の串本駅で入鋏印を押してもらった。
串本での乗り換え待ちの時間に、一時雨が強くなったものの、すぐに止み、それ以降雨が降ることは無かった。
紀伊半島の西側ではトンネルもそれほど多くなく、景色も良かった。

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キャプチャで画質は悪いし水滴も付いているけれど雰囲気は何となく伝わると思う。
電線が近くにあるのもかえって景色を引き立てているように感じる。岩礁が多くて見飽きることがなかった。

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雨上がりなので空気も綺麗。

あまり良い景色が続くので、見入って写真をあまり撮らなかった。たまに撮ってみても、感じたままには写らない。感じたままに写らないのは嬉しい。これはカメラの性能の問題ではなくて、五感で体験することによって、単純な視覚のみで景色を眺めるよりも美しく見えているということなのだと思う。

 

夜になって和歌山市に到着した。ホテルでチェックインをしようとすると、(当たり前だけれど)関西弁の気さくな主人が、予約していた部屋より良い部屋が空いているといって、そちらへ移動させてくれた。
荷物を置いてからはラーメンを食べに出掛けた。30代かそこらの店員の一人が、注文を取るところからお会計まで、終始不愛想に接客してくるから、かなり気分が悪かった。それでいてラーメンは結構美味しかったから、ますます気分が悪くなった。

西日本海岸線2日目

台風12号の接近のせいなのか知らないけれど、2日目頃から天気が崩れる予報だった。たまたま駅のホームで見つけた立ち食いうどん屋で、思い出したように名物の味噌うどんを食べてから、未だ晴天の名古屋を後にして、雨の降る方へ向かった。

名古屋から2日目に泊まる紀伊勝浦までは約6時間の道のりで、今までの旅行と比較すると、かなり控えめな移動距離と言える。移動距離が短いと体力的に楽になるかと言うと、実際はそうでもなく、伊勢神宮に寄る時間ができてしまったり、朝電車に乗る前に名古屋城を見学する時間ができてしまったりするので、気持ちの方が疲れてしまう。旅行こそ休みの度にしているものの、根は旧態依然として出不精だから、旅行中であっても、本当に行きたいと思う場所以外にはできるだけ行かないで済ませたい。移動距離が短い分、一日を通してのんびり行動することを心がけた。

車窓から見る四日市のコンビナートが、近代的とも未来的とも言い難い独特の雰囲気で魅力的だと思っているうちに、津駅に到着した。良い時間だったので、津ギョーザの食べられるお店で昼食にすることにした。

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8cm位はあったと思う。
津市では小学校の給食でこれが出るらしい。

ご飯のおかずと言う感じではなかったけれど、普通の餃子よりもタネが肉々しくて美味しかった。ご飯と餃子というと、2年生の時に受けていた中国語の先生が、中国では餃子は主食だから、日本に来て餃子をおかずに白ご飯を食べる日本人を見た時には驚いたという話をしていて、面白く思った覚えがある。確かに主食をおかずに主食を食べるのはかなり不思議に思えるけれど、考えてみれば麺類とご飯だって一緒に食べてしまうくらいだから、白ご飯を美味しく食べられれば日本食はそれで良いのかもしれない。

お店が駅から少し離れていたこともあって、丁度良い時間の電車を逃してしまい、気になっていた熊野の鬼ヶ城へ行く時間が無くなった。同時に1時間程の時間ができて、困ったと思ったけれど、すぐ近くに喫茶店があることが分かったので、とりあえずそこで時間をつぶすことにした。

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外装・内装共に良い雰囲気だった。

早く台風に来てほしいと思ってしまうほど、あまりに暑かったので、珍しく*1アイスコーヒーを注文した。ここで飲んだアイスコーヒーは後味に明らかに市販のものには無い美味しさがあって、アイスもいいという気になった。

2時過ぎの電車に乗り、多気駅で紀勢本線に乗り換えてからは紀伊山地の山間と海岸線を走った。夕方ごろには霧雨が降っていて、外を見るのが楽しくなってきた。山間部は晴れよりも小雨が降っているくらいが寂しい感じがして良い。ずっとこんな静かな天気が続けばいいと思い、旅行中の楽しい時間とはこういう部分だと再確認した。
山間を抜けた後の海岸線も地形が面白くて飽きなかった。トンネルが多いのも、同じ車両にいた、しきりに歩き回って外の風景を撮影していた落ち着きのない40代くらいの女性に、良い具合に水を差してくれていてよかった。

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動画しか撮っていなかったので、オヨ...な写真で我慢。

 

紀伊勝浦に到着した時には雨が止んでいたので、結局この日も折り畳み傘を使うことなく民宿まで辿り着き、三畳の独房の様な部屋に荷物を置いてから、近くの居酒屋で夕食を食べた。居酒屋とはいえ、お酒は苦手なのでソフトドリンクと海鮮丼を注文した。入る前は他の飲食店と変わらないと考えていたけれど、すぐ近くにワイワイやっているグループが2、3組いる中、一人食事をするのは中々心にクるものがあった。

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強い心で食べた海鮮丼。
色々乗っていてどうかと思ったけれど、全部美味しかった。

宿に戻り、お風呂に入ろうと思ってバスタオルを探してみたものの、それらしいものが無い。予約した時に確認していなかったのだけれど、格安なだけあってバスタオルは置いていないらしかった。那智大社方面へ向かう国道沿いに、朝10時からやっている日帰り温泉があるとわかったので、熊野古道那智大滝へ行く翌朝の予定の時間を早めてお昼頃に温泉に入ることに決め、この日はそのまま寝た。

*1:冷たいと香りを感じづらくて違いが判らないような気がするし、市販のボトルコーヒーが十分に美味しいこともあって、普段喫茶店ではあまり飲まないでいた